以下 寄り道ですが、、、
席画会
この頃 席画会 というのが 流行っていました。
お遊びなんですが、
料亭や パトロンの 屋敷などを 会場にして
そこへ 画家や 俳人や 数寄者などを 集めて 客の前で 揮毫するわけです。
「渓水せんせい さすが 竹が いきておりますな!」
「雀の目線も なかなかどうして。」
「では こちらに 南水せんせい 賛を 」
南水せんせいは おもむろに 筆をとって しばし 考え込む。
ここで さっと 書いたのでは 値打ちがない。
充分に 間をとって 皆の注目の中 サラサラ と決める。
皆は じっと 見る。
南水せんせいは 筆を置き 判を 押す。
客は 読みくだいて 「うーーーン。」 と 唸って パン と膝を打つ。
「さすが 先生 さすがでございます」
「当意即妙とは このことで ございますな」
「いやはや 参りました。まいりました。」
と ひたすら まいるので ございます。
これで 客は 楽しんで 画家も 南水さんも おいしいものを頂いて 酒も呑んで
お車代も つつんでもらって 千鳥足で ご帰還。
料理屋も 恵比須顔、芸子も あまりものの料理を詰めた オリ を 土産にほくほく と
八方丸く おさまった 時代で ありました。
ところで
「先生と 冷奴、 輪タク 乗って 行きよったなぁ。
なあ ひなこ。」
「もう ええ。 うるさい。 ええ加減に しい、、、」