水指8 永楽得全作 遠州好 桜川水指 35万円
16代 永楽善五郎 極め。
即中斎 在判 箱書。
口径24 高さ10cm(蓋は含まず。)
永樂得全(14代 永楽善五郎) (1852年-1909年)の作品です。
印も 高台内にあります。
やや 不鮮明ですが 間違いありません。

この印です。
そして 念のため ということで
16代 永楽善五郎 極め。 が 箱の底にあります。

箱書は 得全作 遠州好 称 桜川水指 と有。
印 善五郎 識
と まあいえば 証明してくれて いる訳です。
そして もう一つ
蓋裏に 即中斎宗匠の 箱書が あります。

得全作 染付 桜川水指 花押
さらに 塗り蓋の裏に 在判。

以上が 次第です。
状態 について。
箱の蓋 ちょっと 反ってます。
藍の釉の ハネ が ちょっと あります。
水指 そのものに 傷などは ありません。
塗りの 外箱に スレ アタリ あります。
総じて 状態 良好です。
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染付桜川水指 そめつけさくらがわみずさし
の 本歌は いろいろありますが 二つ ご紹介しておきます。
古染付桜川水指 野村美術館 蔵。

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《所蔵》 藤田美術館

古染付けで 共蓋はなく平丸型で江戸末期 天啓(1621〜1627)頃
日本から中国の景徳鎮(ケイトクチン)窯に注文された貿易物で
「東本願寺伝来」で野村美術館蔵です
古染付形物水指。
形物とは、その形と文様に一種の定形があるという意味。
古染付とは、新渡り染付に対して古渡りという意味で、概して明末天啓頃の景徳鎮民窯の製。
小堀遠州時代、見本切形をもって中国に注文され、遺品はわが国にたけしか残っていないようです。
・・・ 次に ここが 大事なんです。
その 釉はげ・虫喰 などの 古拙な風情 が日本茶人に かえって喜ばれたのであります。
・・・ ここです。
この水指は全体厚造り、高台もどっしりとして貫禄があります。
見込に陰陽の桜花、外に波の絵があるから「桜川」と呼びます。
水がたたえられると桜花の浮かぶのを興趣としました。
《伝来》東本願寺
《寸法》高さ9.4 口径19.6〜20.1 胴径21.9 底径12.0 重さ1400
ところで
桜川 というのは 水指以外にも こんなのがあります。
桜川香合 (染付香合)
六角形で、蓋甲に麒麟あるいは牛馬の組合せと、側面に花模様がある。
桜川釜
利休から少庵、宗旦と伝来した西村道仁作の桜川釜というものがあり、千家名物となっている。 口の周りに溝のある田口釜の一種であるが、肩から胴にかけて六本の横筋と斜線の網目が交差し、胴の中ほどに桜の花弁が散って網にかかっている。
桃山時代の釜の意匠として大変斬新なものである。
桜川水指
古染付形物の水指。 共蓋はなく平丸型で、内側に桜の花が陰陽で二十数個、外側に波 頭の文様が描かれている。
天啓(1621〜1627)頃に日本から注文されたものと思われるが、数は少ない。 また日本での写しもある。
まあ 最高の季節 ということですね。