絵51 竹内栖鳳 獨活(うど) 12万円
掛軸寸法44×124.5cm
本紙寸法41.5×30.5cm
本紙は 紙本。
横物にて 姿良し。
絵は 京都の 代表画家 竹内栖鳳さん。
図柄は 獨活(うど)。 めずらしいでしょう。
これです。
あの 食べて おいしい あの 獨活(うど)です。
そして 季節は 春 あえていえば 晩春 です。
季語に 独活 って あるんですよ。
独活
晩春
芽独活/山独活/もやし独活/独活掘る
ウコギ科に属する多年草で山野に自生。葉は大型の羽状で夏の終
りから秋にかけて球状の白い小花をつけ、高さは二メートル近く
にもなる。栽培のものは土や籾殻などでおおい肥料を与えて作ら
れる。春、若い茎を食用とし吸い物を始めとして、酢の物、和え
物、糠漬、味噌漬などと用途は広い。何といっても自生の独活の
香気と歯ざわりにかなわない。
そして 俳句も あります。沢山。
雪間より薄紫の芽独活かな 芭蕉 「翁草」
せはしなき身は痩せにけり作りうど 嵐雪 「或時集」
独活蕨何もおとさず旅の殿 去来 「名月集」
尋ねばや古葉が下の独活の萌え 杉風 「俳諧曾我」
うどの香や岨に下駄履く山の児 白雄 「白雄句集」
うどの香や詞少なのをとこ文字 大江丸 「俳懺悔」
うどの香や鶏の啼きたつ朝月夜 祠冠 「花見二郎」
独活膾余酔の人に勧めけり 菅原師竹 「続春夏秋冬」
独活昃りて俄かにさむし谷のさま 原石鼎 「花影」
独活堀りの下り来て時刻をたづねけり. 前田普羅 「春寒浅間山」
驚きですね。
なので 季節は春。
表具は 裂表具。
一文字 本金竹屋町
中廻し さざ波文 高野裂
天地 ななこ正絹
軸先 ゴマ竹
箱 桐
状態 良好です。
良い春を、、、
竹内栖鳳
日本画家。京都生。名は恒吉、初号は棲鳳、別号に霞中庵。土田英林・幸野楳嶺の門に学ぶ。
京都府画学校卒。横山大観・川合玉堂と並んで日本画壇の大御所的存在であり、多くの名品を残すとともに、京都画壇の総帥として多くの逸材を育成、日本画の近代化に大きく貢献した。
京都絵専教授。文展審査員。文化勲章受章。昭和17年(1942)歿、79才。