棗1 指物師 一瀬小兵衛 有馬棗 10代 中村宗哲 雲錦蒔絵 65万円 共箱
      淡々斎 在判 箱書
胴径5,6cm8,1cm

順にご説明 申しあげます。

先に 淡々斎宗匠の 箱書について。そのほうが 解りやすいと 思いますので。


蓋表 有馬棗 三ノ内

蓋裏

好日庵雅主好
判形豊公遺
愛楓樹雲錦
蒔絵在
宗室


一行目の 好日庵 は 数寄者 住友春翠 のこと。

次に 豊公は 秀吉のこと。

で 住友春翠さんの 好みです。
太閤秀吉の 遺愛の 楓の 木で 作って 雲錦の 蒔絵が あります。
という箱書です。

三つ 作ったそうです。

作ったのは 指物師 一瀬小兵衛。(何代か特定できません。)
蒔絵は 九代 中村宗哲

底に 箱書あり。

十代 中村 宗哲
[名] 真子 [号] 宗哲 [俗称] 尼宗哲
[生没年] 文久二年(1862年) ― 大正十五年(1926年) 二月十四日
[享 年] 六十五歳



指物師 京都の一瀬小兵衛氏 現在は5代。

 

淡々斎
茶道裏千家十四世家元。東京生。裏千家十三世円能斎の長男。幼名は政之輔、号に碩叟。30才で家元を継承。淡交会を結成、ついで国際茶道文化協会を設立し茶道の海外普及につとめた。紫綬褒章受章。昭和39年(1964)歿、71才。

では 棗 そのものについて。

楓の木。
見込は 身、蓋ともに 黒塗。
棗の蓋裏に 雲錦蒔絵です。


仕覆があります。 太子間道に 似たものです。



大体 こんなところです。

さすがに 存在感が あります。
特に 欠点は ありません。

あえて言えば 合口が 硬いです。
でも ちゃんと 合います。

細かいところ お問合せは ご遠慮なく どうぞ。
電話で 御願いします。
メールは ご容赦ください。



住友春翠 すみともしゅんすい
明治・大正の実業家。
1564年(元治元)生まれ。
徳大寺家の出で、西園寺公望の弟に当たる。
通称は吉左衛門、名は友純、好日庵と号しました。
1892年(明治二五)二十九歳で住友家に大りました。

 

淡々斎 在判。

十代 中村 宗哲
[名] 真子 [号] 宗哲 [俗称] 尼宗哲
[生没年] 文久二年(1862年) ― 大正十五年(1926年) 二月十四日
[享 年] 六十五歳

事績 

▼ 事績 ▼
母を五歳で亡くした後、学を好む先代『[父]中村家八代/中村宗哲(1828-1884)』の指針で開校間もない「上京廿組小学校」へ九歳で入学、十四歳で卒業し、当時婦人参政論の先駆者であった『[の女権拡張運動家]岸田湘煙(1864-1901)』の塾へ入る。

十六歳で京都府立最初の女学校女紅場一期生として入学。
二十歳で京都府立女学校女札・裁縫科を卒業。

女紅科修行中に養蚕製糸し織り上げた絹を裁縫した單袴を『京都府博覧会』に出品し【褒章】を受ける。
明治十五年(1882年)から五年間『小川小学校』の【準訓導】として勤務。
また自宅で裁縫の教授をし、千家宗匠方の着物十徳などを縫い苦境の家業を支えた。

この間に『[父]中村家八代/中村宗哲(1828-1884)』を亡くし、翌明治十八年(1885年)に同じく小学校訓導であった『松崎喜三郎』を『[夫]中村家九代/中村宗哲(1856-1911)』として迎え三男四女を生む。

五十歳で先代『[夫]中村家九代/中村宗哲(1856-1911)』を亡くし、跡目相続の長男『[長男]中村哲太郎(生没享年不詳)』も退き別居した後、十五歳の次男『忠蔵(のちの『[次男]中村家十一代/中村宗哲(1899-1993)』)』を亡き先々代『[父]中村家八代/中村宗哲(1828-1884)』の弟子の元で修行させる。

『表千家十二代/惺斎敬翁宗左(1863-1937)』から【尼塗り】として勤めるようにとお力添えもあり家業に精励。

―[備考]
『表千家十二代/惺斎敬翁宗左(1863-1937)』は茶の静かで高潔な意匠をご教示され、それに叶う意匠をと製作を心がける。
茶道隆盛の流れもあり『表千家十二代/惺斎敬翁宗左(1863-1937)』の「御好物」百八十種を制作。

時代はは大正の盛期に入り、製作は次男『忠蔵(のちの『[次男]中村家十一代/中村宗哲(1899-1993)』)』と職人衆があたる。

また大正八年(1919年)には明治維新の『[父]中村家八代/中村宗哲(1828-1884)』の頃に立ち退きを余儀なくされていた旧地旧宅に復す。

その後、大正十四年(1925年)には次男『忠蔵(のちの『[次男]中村家十一代/中村宗哲(1899-1993)』)』の成長にともない【中村家】の家督を譲る。
 

 

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